歯ブラシを犬の前にもってくると
”がぶっ”
「!?」..
「オモチャじゃないんだ~。返して!」
「ウーウー」 しっぽを振りながら後退り、綱引きのように遊ぼうとする。
私が、はじめて愛犬の歯を、磨こうとした時はこんな感じでした。
皆さん、愛犬の歯のケアしてますか?
犬は、口を触られることに抵抗を感じるので、歯みがきをしようとすると嫌がる傾向があります。
苦労している飼い主さん、結構いるので、あきらめてやっていない方が多いがそうです。
わたしたち人間は、毎日食後の歯みがきによって歯の健康を保っています。
犬にとっても歯をきれいに保つことは、健康に生きるために必ず必要な行為です。
しかし、犬は自分自身で歯を磨くことはできません。歯に痛みがあっても、言葉で私たちに伝えることもできません。
なので、飼い主さんが常日頃から、かわいい愛犬のクチのなかを観察して、きれいにケアしてあげましょう。
今回は、”犬の歯磨きと口腔ケアに関すること”を医療従事者の私が記事にしました。
大切なことはお互いに無理のない範囲でおこない、少しずつ慣らしていきましょう。
コツがわかれば、毎日の愛犬との楽しいコミュニケーションの一つになるでしょう。
犬に歯磨きは必要性なの?
私たち人間に歯みがきは必要であるように、犬にとっても歯みがきは必要です。
犬の歯に付着した歯垢は、3日で歯石になります。歯石は菌の塊ですので、放っておくと、口臭の原因にもなりますし、歯のまわりまで炎症を生じる歯周病にもかかりやすくなります。人でも歯の病気が原因で、血液状態の悪化を起こし、血の塊が生じやすくなり、脳梗塞と心筋梗塞を起こしやすくなります。歯周病になると、血糖値を下げるインシュリンを効きにくくしてしまうので、糖尿病の悪化を招くこともあります。
犬の場合でも、肝臓や心臓、腎臓など生命にとって大切な臓器が病気になるリスクが高まります。つまり、歯を健康に保つことは犬の寿命にも深く関係してきますので、歯みがきなどのお口のケアは、生活の質をあげ、愛犬の健康を守ることに繋がるので、ぜひおこなってあげてください。
理想的には毎日1回のブラッシングをおすすめします。
歯垢は、唾液に含まれるカルシウムやリン酸といった、アルカリ土類金属を取り込むことにより、徐々に硬い石灰化、いわゆる歯石というものになります。こうなると歯から剥がすことはむずかしくなります。歯石が出来てしまうと、細菌を内部に閉じ込めてしまいそれが繁殖をおこすと歯茎の炎症を起こしやすくします。
歯石をつくらないようにするためには、毎日歯みがきを行い、新しくできた歯垢はその日のうちに除去するのが効果的です。
どんな歯ブラシを選んだら良いか
毛先が柔らかいくて、ヘッドが小さめの歯ブラシがおすすめです。人間用だと子供用の一番柔らかいタイプがよいです。また、歯ブラシは犬が飲み込んだり、ケガをしないよう安全な商品を使いましょう。
歯ブラシの保管方法は衛生面に気をつけます。歯みがきを終えたら、流水でしっかりと汚れをおとし乾燥させます。ひとの歯ブラシと一緒に置くと、毛先が触れ合いお互いの菌が感染してしまう恐れがあるので、別の場所で湿気の少ない風通しの良いところに、毛先を上にして清潔に保管します。
初めての場合は、歯ブラシではないデンタル用のシートタイプもおすすめです。シートを人の指に巻いて歯肉から歯を軽くマッサージをするように左右に振りながら磨いていきます。よく磨けていれば、シートに黄色い歯垢がついてきます。
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犬の歯磨きの方法
歯みがきの前には、歯ブラシを見せながら「これから、お口をきれいにしようね。」と犬につたえましょう。犬は口を触られると嫌がりますので、いきなり両手で犬の顔を抑えて、口をこじあける開ける行為を行うと、顔を左右に振りながら逃げようとします。歯をみがく意思表示をすることで、お互いに向き合うことで信頼関係が生まれます。
デンタルケアが嫌ではない行為だと思わせるようにすること。印象をよくすることにより、犬が協力的になり丁寧なブラッシングができます。
最初からすべての歯を磨こうとするのではなく、一本磨けたら休憩して褒めてあげる。
しばらくしてもう一本。というように徐々に磨ける歯を増やしていきましょう。
時間は掛かりますが、犬にとって楽しいことだと思わせることがうまくいくポイントです。
歯みがきは速く終わらせようとすると、飼い主さんの手が力んでしまい、ゴシゴシと力強くブラッシングしてしまいます。すると歯茎に負担がかかり出血を起こします。これを続けてしまうと、歯ぐきが痩せてしまいます。ブラッシングはソフトな力でおこないましょう。
歯と歯の間はとくに汚れが付きやすいため、丁寧に汚れを落としていきましょう。
よくわからなければ獣医さんに指導を受けましょう。飼い主さん自身が、歯科に行き、歯科衛生士さんに、歯のケアを教えてもらうこともおすすめです。歯を大切にする意識が芽生えますよ。
裏の歯は無理しなくてもよい
犬の口の中は、虫歯予防になる唾液でみたされています。ですので、唾液に接している裏の歯はがんばって磨かなくても結構です。
強制的に口をこじ開けて磨こうとすれば、指を噛まれる危険もありますので、お互いに無理はしないようにしましょう。
老犬こそ口腔ケアが必要
犬も高齢になると、体内の代謝がおちて唾液の量は減っていきます。また、一日の運動量も減りますので、飲む水の量も少なくなります。水と唾液が少ないお口のなかは、歯垢がつきやすい環境になり菌も増えます。若い頃よりも、免疫力も弱いので、日頃の口腔ケアを怠ると、歯のトラブルを発生するリスクも上がります。
また、動物病院で歯垢を取る時に行う場合は、危険の予防のため、全身麻酔をしてからおこないます。高齢犬では麻酔自体にもリスクがあるので、お口の状態を日頃からよい状態に保てるように飼い主さんは意識してあげましょう。
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犬の歯の病気で一番多いのは歯周病
現在、日本でペットとして飼われている3歳以上の犬の8割以上が、歯に関わる病気を発症していると言われてます。歯茎に炎症がおきると歯槽膿漏になり進行すると
目の下が腫れたり、最悪の場合骨が溶けたり頬に潰瘍ができたりします。
犬は痛みがあっても、飼い主さんに言葉で伝えることが出来ません。ですので、普段の行動をよく観察してあげましょう。
硬いものを食べようとしなくなった、食べている途中にフードをこぼしやすくなった。
前足で顔をよくさわったり、地面に顔をよくこすりつける。
口の中がとても臭う、歯が黄色く変色している。
このような行動をみた場合は歯の病気を疑われます。動物病院を受診しましょう。
犬が歯磨きを嫌がる場合
歯の健康を保つためには、ブラッシングが基本です。他には日常摂取する食べ物の改善も効果があります。
犬の口臭と免疫力を同時にケアする便利な「キュアペット」というサプリメントがあります。
このサプリメントは、口臭の原因となるバクテリアの繁殖を抑え、免疫力を高める成分が配合されています。また、食べやすいチュアブルタイプで、犬も喜んで食べてくれますよ。
毎日の歯磨きが難しい場合や、犬が歯磨きを嫌がる場合でも、「キュアペット」を日常のケアに取り入れることで、愛犬の口臭対策と免疫力向上を同時に行うことができます。
また、「キュアペット」は、犬の健康を考えた安全な成分のみを使用しています。愛犬の健康を守りながら、口臭ケアと免疫力向上を実現することができます。
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まとめ
高度な医療のおかげで、わたしたち現代人は、歯のトラブルが起きても、歯科医で治療を受けられます。
しかし、歯に限らず、さまざまな病気は、自分自身でおこなう日頃のケアが大切です。
心臓や肝臓などの臓器は、お腹を開けないかぎり、直接見ることも触ることもできません。
しかし、歯は自分たちで観察でき、直接ケアできます。
歯磨き以外でも歯を健康に保つために、硬いもの噛む行為を増やしてあげたり、ボール遊びなど適度な運動は歯を守る唾液を分泌させるので、普段のふれあいに取り入れてみましょう。
毎日、無償の愛を注いでくれる愛犬。いつまでも健やかに長生きできる手助けが出来るのは飼い主である私たちです。出来ることからぜひ、実践していきましょう。