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愛犬が元気でない時、その原因が何かわからないと、とても心配になりますよね。
特に、糖尿病のような病気の兆候が見られると、不安や心配が募ることでしょう。
今回は、そんな飼い主さんの気持ちに寄り添い、
医療従事者の私が、犬の糖尿病に関する正しい情報と理解を深めるための記事をお届けします。
愛犬との日々が、再び安心して過ごせるように、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
糖尿病の新たな名称:ダイアベティスとは?
「ダイアベティス」は、糖尿病の新たな呼称として提案されている名称です。
日本糖尿病協会などが、糖尿病に対する誤解や偏見を払拭するため、患者さんの気持ちを配慮するために、この名称を提案しています。
医療現場では、糖尿病のことをDMという略語を使用することがあります。
DM:diabetes melitus
diabetes ギリシャ語でサイフォンの意味
melitus ラテン語で蜜のように甘いという意味
犬の糖尿病とは?
犬の糖尿病は、すい臓にあるベータ細胞から分泌する、インスリンというホルモンの不足や機能不全により、血糖値が正常範囲を超えてしまう病気です。
インスリンは、食事から摂取した栄養素をエネルギーとして利用するために必要なホルモンで、その不足や機能不全が生じると、血糖値が上昇し、糖尿病の症状が現れます。
犬における糖尿病のタイプとしては、1型糖尿病が主に見られます。
1型糖尿病
膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンの分泌が極端に低下することで発症します。
避妊手術を受けていないメス犬
ホルモンの影響により糖尿病を発症しやすいとも言われています。特に中高齢のメス犬において、このリスクは高まる傾向にあります。
犬の糖尿病を完全に予防する方法はない
糖尿病は早期発見と適切な治療が重要です。
飼い主の皆様には、愛犬の健康状態を定期的にチェックし、異常が見られた場合は速やかに獣医師の診察を受けることをおすすめします。
2型糖尿病
2型糖尿病は、インスリンの分泌は正常またはそれ以上であるにも関わらず、体の細胞がインスリンの作用に対して感受性が低下します。
つまり、効果が効かなくなる「インスリン抵抗性」が主な原因となる糖尿病です。
この結果、血中のグルコース(糖)が細胞に十分に取り込まれず、血糖値が上昇します。
2型糖尿病は、食事や運動の管理によって血糖値をコントロールすることが可能な場合もあります。
犬の糖尿病の主な原因
遺伝的要因
糖尿病は、特定の犬種に好発することが知られています。
我が家でも飼っているゴールデンレトリバーなどの犬種は、遺伝的な要因により糖尿病を発症しやすいと獣医から聞きました。
飼い主としては、犬の遺伝的背景を理解し、リスクを把握することが大切ですね。
肥満
肥満は糖尿病のリスクを高める要因の一つなので、やはり良くないです。
不適切な食事と運動不足が続くと、体重が増加し、インスリンの効果が低下する可能性があります。
定期的な体重チェックと適切な食事管理は、愛犬を長く生きてもらうため絶対に必要です。
皆さん!散歩しましょうね。
炎症や感染症
炎症や感染症は、膵臓にダメージを与えることがあります。膵臓はデリケートな臓器なのです。
膵臓はインスリンを分泌する重要な器官であるため、その機能が低下すると糖尿病のリスクが高まります。
ステロイドなどの薬物の影響
ステロイドや一部の薬物は、血糖値を上昇させる作用があります。これらの薬物を長期間使用すると、糖尿病を発症するリスクが高まることが知られています。
ステロイドを使用している場合は、急な中断も身体のバランスを崩すため、怖くなったからと言って、勝手に止めてはいけません。
薬物の使用に関しては、獣医師との相談が必要です。
犬の糖尿病の症状
糖尿病(ダイアベティス)は、血糖値の異常によってさまざまな症状を引き起こします。以下は、犬の糖尿病の主な症状になります。
よく食べる
血糖値が正常範囲を超えると、体内の細胞が必要とするエネルギーを得ることができなくなります。
糖尿病の犬は、エネルギーを得るために多くの食事を摂取する傾向があります。
しかし、体重が減少することも多いため、食欲が増えているのに体重が落ちる場合は、糖尿病の可能性が考えられます。
水をよく飲む おしっこの量が多い
血中の糖の蓄積は、血液の浸透圧を上昇させます。浸透圧が高まると、体の細胞から水分が引き出され、尿として排出されるようになります。また、脱水状態になりやすいため、水をよく飲む傾向があります。
体重が減少する
細胞がエネルギーを得られないため、体は他のエネルギー源を探し始め、脂肪や筋肉を分解してエネルギーを供給しようとします。結果、体重が減少します。
疲れやすくなる
エネルギーの供給が不足すると、犬は疲れやすくなります。パワーが足りていないのです。活動量が減少し、元気がない様子を示すことがあります。
痙攣が起こる場合もある
低血糖(ハイポグリセミア)
糖尿病の犬にインスリンの投与量が多すぎる場合、
または食事の量やタイミングが不適切な場合、血糖値が急激に低下することがあります。
低血糖は、痙攣や意識喪失を引き起こす可能性があります。
ケトアシドーシス
糖尿病が重度で管理がうまく行き届いていない場合、体はエネルギーとして脂肪を分解し始め、ケトン体が生成されます。
これは血液のpHを変化させ、ケトアシドーシスという重篤な状態を引き起こす可能性があります。これは痙攣や昏睡を引き起こす可能性があります。
失明や脱毛が起こる
糖尿病が進行すると、網膜の障害や皮膚の問題が生じることがあります。これにより、失明や脱毛の症状が現れることがあります。
これらの症状を理解しましょう!早期に対処することで、愛犬の健康を守ることができます。
犬の糖尿病の診断
犬の糖尿病の診断は、獣医師による臨床的な検査と血液検査を中心に行われますが、確定的な診断は簡単ではないようです。
糖尿病は、血液中の糖の値が、正常範囲を超えて蓄積する病気です。
このため、血糖値の測定は、糖尿病かどうかを確認する最も直接的な方法です。
しかし、犬は興奮すると血糖値が変動することが知られており、また、糖尿病以外の病気が隠れている可能性も考慮しなければなりません。
これらの要因により、糖尿病の確定診断は複雑となるそうです。
例えば、犬が多飲多尿の症状を示している場合、獣医師はまず血糖値の測定を行います。
正常な血糖値は70〜150 mg/dLの範囲内にありますが、これを超える場合、糖尿病の可能性が高まります。
しかし、その日の犬の状態や、他の隠れた病気の影響も受けるため、複数回の検査や尿検査など、さまざまな角度からの評価が必要となります。
したがって、犬の糖尿病の診断は、血糖値の測定を中心に、獣医師による総合的な評価と複数回の検査に基づいて行われることが多いです。
糖尿病の治療:インスリン注射と食事管理
犬の糖尿病治療の主要な方法はインスリン注射です。これは命にもかかわる為、とても大切です。体内でインスリンの生成が不足しているため、外部からインスリンを補給する必要があるためです。
インスリン注射の正しい打ち方
準備:まず、インスリンを冷蔵庫から取り出し、室温になるまで少し時間を置きます。
混ぜる:インスリン瓶を優しく振って、成分を均一に混ぜます。強く振ると泡ができるので注意が必要です。
量を確認:獣医師から指示された量のインスリンをシリンジに取ります。
注射:犬の首の後ろや、脇の下の皮膚を軽くつまみ、シリンジを斜めにして皮下に注射します。
出典 WebMD: How to Give Insulin to a Dog
糖尿病の犬のためのドッグフードについて
糖尿病は犬にも発症することがあり、特別な食事管理が必要になることがあります。
糖尿病の犬のためのドッグフードは、低糖質、高タンパク質、低脂肪であることが求められます。ここでは、糖尿病の犬に適したドッグフードをいくつか紹介します。
和漢さんのドッグフード
和漢さんからは様々な目的としたフード(とても細分化されています。)が販売されています。
おすすめしたいポイント
- 低GI値:糖尿病の犬にとって、血糖値の急激な上昇を防ぐために低GI値の食材を選ぶことが重要です。和漢さんのドッグフードは低GI値を持つ食材を使用しています。
- 無添加・無着色:糖尿病の犬は、臓器もデリケートです。添加物や化学的な着色料は体内の代謝に負担がかかります。和漢さんの商品は、犬の健康を第一に考えた安全なフードです。
- 国産素材使用:安全性を確保するため、国産の素材のみを使用しています。
- 和漢ハーブ配合:和漢ハーブは、犬の健康をサポートする効果が期待されます。
- 低脂肪・低カロリー:糖尿病の犬にとって、適切なカロリー摂取は非常に重要です。和漢のドッグフードは低脂肪・低カロリーで設計されています。
- 消化吸収が良い:糖尿病の犬にとって、消化吸収の良いフードは血糖値のコントロールに役立ちます。
- バランスの良い栄養:必要な栄養素をバランスよく摂取できるように設計されています。
- 専門家の監修:専門家の意見や監修を取り入れて、糖尿病の犬に最適なフードを提供しています。
Hill’sさんのドッグフード
Hill’s PRESCRIPTION DIET w/d Dog Foodは、糖尿病の犬のために特別にフォーミュレーションされています。このドッグフードは、低い糖分レベルと、可溶性および不溶性の最適な混合繊維を持っています。これにより、犬の血糖値を調節し、健康的な体重を維持するのに役立ちます。
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ロイヤルカナンさん
ロイヤルカナンさんからはROYAL CANIN® DIABETIC dry
糖尿病を持つ犬のための完全な食事療法フードです。迅速にグルコースを放出する炭水化物の低いレベルを含んでいます。高タンパク質含有です。糖尿病の犬では筋肉量の維持も必要です。
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犬の糖尿病:まとめ
愛犬が糖尿病と診断された場合、その治療とケアは飼い主の日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
しかし、適切なケアと管理を行うことで、愛犬は健康で快適な生活を送ることができます。以下は、犬の糖尿病に対応するための具体的なステップと、ペット保険の役割についての情報をまとめました。
正確な診断
犬が糖尿病の症状を示している場合、まずは獣医師に相談し、正確な診断を受けることが重要です。
インスリン治療
- 犬の糖尿病の主な治療法は、インスリン注射です。
- インスリンの種類や投与量は、獣医師の指示に従ってください。
食事管理
糖尿病の犬には、特別なドッグフードや食事制限が推奨されることがあります。
ペット保険の役割
- 糖尿病の治療は長期にわたることが多く、治療費用もかさんできます。
- ペット保険に加入している場合、治療費の一部や全額が補償されることがあります。
- 保険の内容や補償範囲は、各保険会社によって異なるため、詳細は契約内容を確認してください。
- 未加入の場合、糖尿病の診断を受けた後でも加入できる保険会社もありますが、すでに発症している病気に関する補償内容には注意が必要です。
日常生活の工夫
- 糖尿病の犬は、適度な運動が必要ですが、無理な運動は避けるようにしましょう。
- 犬の体調や様子を常に観察し、異常があればすぐに獣医師に相談してください。
情報収集とサポート
糖尿病の犬を飼う飼い主として、常に最新の情報を収集し、犬の健康管理に役立て ることが大切です。
犬の糖尿病は、飼い主と獣医師が協力して、適切なケアと管理を行うことで、愛犬が健康で快適な生活を送ることができます。
また、ペット保険は、糖尿病の治療費用の負担を軽減するための大切なサポートとなります。愛犬の健康と幸せのために、最善のケアを心がけていきましょう。