大根は犬でも食べられるの?葉っぱや皮の部分も与えてもよい?

野菜室の扉をあけると、たいてい見かけることが多い野菜。
白くて、おおきくて、存在感がある野菜室のレギュラー。

その野菜名は「だいこん」。

おでんやスープ、漬物。
いろいろな料理素材として大活躍し、食卓に美味しい味を届けてくれます。

大根には、様々な栄養素や、身体のバランスを整えるものが多く含まれていて、
食べることにより、私たち人間の健康を維持させてくれます。

人だけでなく、犬も基本的に大根はたべてもよい野菜です。
白い根の部分はもちろん葉や皮も食べることができます。

水分も多く含んでいて、サクサクッと嚙み心地もよいので、                  愛犬も喜んで食べてくれます。

そんな魅力たっぷりな野菜を、犬にどう与えたらよいのか
与えることにより、得られるメリットを紹介します。

犬は大根をたべてもよい

今では、日本の家庭料理に多く使われる大根。
日本は大根大国です。世界でも、この野菜は「DAIKON」という名で呼ばれています。

原産地はカスピ海と黒海のあたり。
古代エジプトの、ピラミッドが作られていた太古の時から
食べられていた記録があります。

大根の主な栄養素の表です。

大根は90%以上が水分で構成しています。
他にビタミンやミネラルも豊富に含まれてますので、
乾燥した地域に住む人間にとっても、ありがたい食材です。

大根は適量ならば犬も食べられる食材です。

大根を与えてはいけないケース

1 甲状腺に疾患がある犬

甲状腺とは頸部にあり、食道と気管を包みこむように位置する小さな臓器です。
そこから甲状腺ホルモンが分泌され、血液にのって目的の器官に運ばれ
身体の生命機能を調節することに働きます。

甲状腺ホルモンは、体の代謝を活発にするためのホルモンです。
このホルモンが低下すると、動きたくなさそうにしたり、
今まで、大好きだった散歩に行きたがらない、などのしぐさをします。

また、肥満や脱毛がみられることもあります。

大根に含まれる「ゴイトロゲン」は、一部の研究で甲状腺ホルモンの分泌を邪魔する可能性が示唆されていますが、詳しくは獣医師に相談してください。

甲状腺機能低下症の診断を受けたり、疑いがあるときは、
獣医師のアドバイスを受けてから大根を与えるかどうかを決めましょう。

また、キャベツやブロッコリーのアブラナ科とよばれる他の野菜も「ゴイトロゲン」が含まれています。

2 アレルギー症状がでる場合

大根にも、少量のタンパク質が含まれています。
タンパク質への異常な反応により、食物アレルギーをおこす犬もいます。

はじめて大根をあたえる時は、少量ずつ、様子を見ながら食べさせてみてください。

もし、かゆみが現れたり、吐いてしまったり、下痢をおこした場合は
与えるのをやめて獣医師に相談しましょう。

3 加工された大根

漬物やレトルトの食品は塩分が多く含まれています。
適度の塩分は犬にも必要ですが、
過剰な摂取は腎臓に負担をかけてしまいます。

切り干し大根は、天日干しをして乾燥させただけなので、
味付けをしていなければ、犬に与えても大丈夫です。
水でもどしてから、食べやすいサイズにきざんで、あたえてください。

大根の栄養と身体への効果

酵素のジアスターゼ

消化酵素のアミラーゼのことで「ジアスターゼ」とよばれています。

摂取することで食べ物の分解、消化を良くし、胃や腸の消化管の負担を軽くしてくれます。

「ジアスターゼ」は、大根の根と皮の部分に豊富に含まれています。
熱に弱いため
与えるときは、調理せずにおろして汁と一緒にあたえましょう。

☆ジアスターゼはキッチンまわりの汚れを落とすのにも効果があります。
窓ガラスをきれいにしたり、障子の黄ばみを落とすこともできます。

辛味成分アリルイソチオシアネート

胃液の分泌を起こして、消化管の働きを助けます。

また、一部の研究では、大根の成分がガンの予防や血液の流れを改善する効果があると示唆されていますが、これは確定的なものではありません。詳しくは専門家に相談してください。

また、辛味成分には殺菌作用もあり免疫力のアップにもなります。

アリルイソチオシアネートの殺菌作用は大根が育つ際、害虫から守るため
根の先端部分に多く含まれています。

細かく砕くほどアリルイソチオシアネートは生成されるので
大根の先端部をおろして与えるとよいです。

ただし、犬にも辛さを感じる味蕾が舌に存在するので、
食べたがらなかったら、無理にあげる必要はありません。

自然界で生きてきた動物にとって、苦さは毒という認識があるので、
苦いものを避けることは、正常な反応です。

ビタミンA

皮ふや粘膜を正常に保つために役立ちます。
目をよく保つ効果もあります。

ビタミンC

抗酸化作用や、皮ふや骨を作るコラーゲンを作り出す。
アンチエイジング効果が期待できます。

本来、犬の体内には、
ビタミンCを生成する働きがある、と言われていますが、
必要な量までは補えません

また、高齢の時期をむかえるとその能力も弱まります。

大根を食べることでビタミンCも摂取することができます。

葉にもふまれていますが、その下のすべすべした部分にも含まれています。

葉酸

葉酸はビタミンです。
ビタミンB12と一緒になって、赤血球を、つくるのに役立ちます。
赤血球とは血液成分で、体内の酸素と二酸化炭素の運搬をします。

また、葉酸はDNAやRNAなど、核酸とタンパク質の合成や、
新しい細胞を作り出すことにも関わり、身体の代謝や成長に役立ちます。
妊婦さんが、胎児の正常な育成のために葉酸を摂取しますよね。

大根に葉酸が多くふくまれている部分は葉っぱのところ

大根の葉は、生のままでは固く消化されにくいです。
細かくきざんで、油で炒めると栄養分が吸収されやすくなります。

カリウム

体内にある余分なナトリウムを、外に出す作用があり、
高血圧の予防やむくみの改善に効果があります。

細胞内では、ナトリウムと共に働き
筋肉や心臓の動きを調節してくれます。

大根は犬の健康維持にも役に立つ食材です

先端部分から葉っぱまで、様々な栄養素をふくむ大根は

すべてに無駄がなく、まさに完全食材。

愛犬のおやつや補助食品として、あたえてみてはいかがでしょうか。



 

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