レッグペルテス病の全貌:1歳までの愛犬が足を引きずる原因とは?詳細解説

「最近、愛犬が歩くときに足をかばっているのに気づいたんだけど。」
そんな姿を見て、「どうしたんだろう?何か問題があるのかな?」と、
飼い主として心配になるのは当然ですよね。

「愛犬はまだ一歳になっていないですか?」もし足をかばっているように見えるなら、その足をゆっくりと後ろに引っ張ってみてください。もし痛がるようなら、それはレッグペルテス病のサインかもしれません。

この病気は、若い犬の大腿骨の骨頭部に起こり、痛みや歩行の不自然さが現れることがあります。愛犬が足を引きずる姿を見たら、注意が必要です。

今回のブログでは、医療従事者の管理人がレッグペルテス病の症状から対処法まで、愛犬の健康を守るための大切な情報を、分かりやすくお届けします。

愛犬の小さな変化から大きな問題を防ぐための役立つ情報です。一緒に愛犬の健康を守りましょう。

レッグペルテス病とは?初期症状はどんな感じ?

レッグペルテス病は、一歳未満の骨が成長段階の犬に見られる骨の病気で、犬の大腿骨(太ももの骨)の骨頭が壊死する原因不明な病気です

この病名は、病気を初めて詳細に記述した医師の名前、アーサー・レッグとジャック・ペルテスに由来しています。下腿(べんけいの泣きどころがある所)をLegと言いますが、それとはまた別です。

人間では、千原ジュニアさん、美空ひばりさんなども、大腿骨頭の壊死を起こしたことが有名です。

壊死(えし)とは、どのような状態?

それは、生体内の細胞や組織が死んでしまうことを指します。

通常、私たちの体の細胞は定期的に新しく生まれ変わり、古い細胞は自然に死んでいきます。しかし、壊死はこの自然なプロセスとは異なり、細胞や組織が急激に機能を失い、死んでしまう状態を指します。

レッグペルテス病の初期症状

初期症状としては、愛犬が足をかばうような歩き方をすることが一般的です。具体的には、足を引きずる、歩行時に足を地面につけたがらない、または歩き方が不自然に見えるなどの変化があります。
片方の脚しか正常に動かせないので、思いっきり走ってもスピード感がありません。

これらの症状は、愛犬が痛がっている時のサインであり、特に足の付け根の部分に痛みを感じている可能性が高いです。

どの犬種がなりやすい?どの時期に注意?

レッグペルテス病は、特に小型犬やトイ犬種によく見られる病気です。この病気は、犬の成長期に特に注意が必要で、特に4ヶ月から1歳の間に発症することが多いです。この時期は、犬の骨が急速に成長する重要な時期で、その過程で大腿骨の骨頭が壊死するリスクが高まります。

人間で例えると、成長期の子どもが成長痛を経験するのに似ています。子どもたちが急激な身体の成長に伴い、時には痛みや不快感を感じるように、若い犬も同様のプロセスを経験します。ただし、レッグペルテス病の場合、これは単なる成長痛ではなく、骨組織の実際の損傷が関与しています。

この病気になりやすい犬種には、ヨークシャー・テリア、チワワ、プードルなどがあります。

成長期の犬、特に小型犬を飼っている場合は、足を引きずる、歩き方がおかしい、足を地面につけたがらないなどの変化に特に注意してください。これらの兆候(しるし)は、レッグペルテス病の初期症状である可能性があります。

レッグペルテス病の診断は?何の検査をするのか?

レッグペルテス病の診断は、愛犬が示す症状と獣医師による検査に基づいて行われます。

初期の診察

まず、獣医師は犬の歩行様式や足の使い方を観察し、足をかばう動作や痛みの兆候をチェックします。また、愛犬の足の付け根や関節を触ったり、疼痛誘発テストで動かして診るにより、痛みの反応(痛みを感じるとキャン!と泣きさけぶ)や異常がないかを確認します。

X線検査

最も一般的な診断方法はX線検査(レントゲン)です。左右の股関節を撮影して比較読影をすることにより、骨盤から大腿部の状態を詳しく見ることができます。レッグペルテス病では、大腿骨頭の変形がX線画像で確認できることが多いです(画像上左右差があまりない場合は分からない時もある)。

また、骨だけでなく、筋肉の大きさもわかります。左右の筋肉の大きさを計測することで、痛がる方の大腿部の状態を把握することができます。使われていない方の筋肉は痩せています。つまり、昨日今日に始まった症状ではないことがわかるのです。

その他の検査

場合によっては、より詳細な情報を得るためにMRIやCTスキャンが推奨されることもあります。これらの検査は、X線検査では見えにくい骨や軟骨の輪切り画像を作成し、細かい状態を把握するのに役立ちます。

確定診断はむずかしい

最終的には、手術でとった大腿骨頭を病理で診てもらうことにより確定します。
場合によっては、足の痛みが他の原因の場合もあります。

レッグペルテス病の治療、どうすればいいの?

レッグペルテス病の治療方法は、股関節の大腿骨骨頭(だいたいこつこっとう)の切除をする外科手術になります。

手術をしないとどうなる?骨頭がなくなっても大丈夫?

股関節の領域には、痛みを感じる神経が分布しています。レッグペルテス病が進行すると、骨が変形し強い刺激が加わります。そのため、愛犬は常に痛みを感じるようになります。また、歩行が困難になることがあります。

手術を行わない場合、痛みの管理と運動制限が必要になることが多く、愛犬の生活の質が低下する可能性があります。常に痛みがある生活はとても辛いものです。

手術は、壊死した骨頭を取り除き、痛みを軽減し、愛犬の活動性を改善するための効果的な方法です。

予算は?

レッグペルテス病の治療費は、手術の必要性、獣医師の技術、地域や病院によって異なります。

手術だけで、一般的に数十万円の範囲で費用がかかります。治療が終わるまでの総合費用は30万円ほどになる場合も。

しかし、多くの場合、ペット保険が適用されることがあります。治療費については、獣医師と相談し、最適なプランを立てることが重要です。

術後 愛犬がどうなるか?

小さな華奢な身体で、愛犬は頑張って手術を受けます。
手術後の愛犬の回復は個体差がありますが、多くの場合、適切なケアとリハビリテーションを行うことで、良好な結果が得られますよ。

手術後は、愛犬の運動を適切に管理し、定期的な健康チェックを行うことが大切です。愛犬の生活の質を高め、快適な日々を送るために、飼い主としてのサポートが重要となります。

 

愛犬との幸せな未来を目指して

愛犬がレッグペルテス病と診断された場合、飼い主として不安になるのは当然です。しかし、適切な治療とケアによって、愛犬は再び健康で活動的な生活を送ることができます。

適切な治療を受ける

獣医師の指示に従い、必要な治療を受けることが最も重要です。手術が必要な場合は、手術後のリハビリテーションにも力を入れましょう。愛犬の痛みを和らげ、早期の回復を目指します。

栄養バランスの良い食事を

健康な骨と関節のためには、栄養バランスの良い食事が欠かせません。獣医師のアドバイスに従って、愛犬に適した食事を与えましょう。必要に応じてサプリメントを利用することも検討してください。

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適度な運動を心がける

手術後の愛犬は運動制限が必要ですが、回復に合わせて適度な運動を取り入れることが大切です。

無理のない範囲で散歩や軽い遊びを取り入れます。骨頭の切除術を行っているのであれば、筋力の強化と維持を保ちましょう。

定期的な健康チェック

愛犬の健康状態を定期的にチェックし、必要に応じて獣医師に相談することが重要です。定期的な健康チェックにより、再発や他の健康問題を早期に発見することができます。

これからも愛犬との時間を大切に

愛犬との幸せな未来を目指して、私たちができることはたくさんあります。レッグペルテス病という困難に直面しても、適切な治療と愛情あふれるケアによって、愛犬は再び元気に走り回る日を迎えることができます。

愛犬の健康と幸せのために、一緒に頑張りましょう。

また、愛犬の股関節の健康を守るためには、日常生活の中での小さな配慮も大切です。例えば、滑りにくいカーペットを敷くことで、愛犬の股関節にかかる負担を減らすことができます。

こちらの滑りにくいカーペットなどおすすめです。愛犬の関節を守るだけでなく、お部屋の雰囲気も明るくします。愛犬の健康を考えた選択をして、一緒に快適な生活を楽しみましょう。

愛犬と過ごす毎日は、かけがえのない宝物です。健康で幸せな時間を、これからも一緒に過ごしていきましょう。